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【第3回】混沌(カオス)をマネジメントし、共創を加速させる「QS対話」 「『話せばわかる』を捨てたとき、真の共創(クリエイション)が始まる。」

1. ビジネス現場

1.対話が生む「混沌」から逃げない覚悟

「本来あるべき姿」を求めて、異なる意見を持つ者同士が第3の道「C」を探そうとすれば、場は必ず激しい「混沌(カオス)」と化します。本音を出し、互いの視点のズレを直視すれば、一時的に空気は悪くなり、解決の糸口が見えない不安に襲われるでしょう。しかし、組織開発においてこの混沌は、古い殻を破り、新しい組織へと生まれ変わるための「成長痛」です。混沌を恐れて中途半端な妥協に逃げるのではなく、この揺らぎの中に留まり続けることでしか、本当の「最善の選択」には到達できません。

2.「象の全体像」を描くための事実の内包化

混沌を抜け、共創へと至る鍵は、相手を説得することではなく、相手の見ている景色を自分の内側に取り込む「事実の内包化」にあります。有名な逸話「目隠しで象を触る人々」のように、一人は足を触って「柱だ」と言い、一人は耳を触って「うちわだ」と言います。どちらもその人にとっては「正しい事実」です。大切なのは、相手の言葉を「間違い」と斬り捨てるのではなく、社名の由来にある通り「相手の世界ではそう見えているのだ」という事実を一旦自分の中に丸ごと取り込むことです。複数の視点を内包したとき、初めて象の全体像、すなわち「真に解決すべき問題」の姿が浮かび上がってきます。

3.QS手法:哲学を「現場の道具」へと昇華させる技術

弁証法という高度な哲学も、それを実現する具体的な手段がなければ理想論に終わります。とはいえ、現場で求められるのは、数ヶ月の修行が必要な高度な心理スキルではありません。そこで私が数々の変革現場での苦闘から、誰もが実践でき、かつ確実に変化を起こせる方法として削ぎ落とし、体系化したのが「QS対話(質問と要約)」*です。

一見シンプル極まりない2つの技術だけで、弁証法的進化を実現します。

 

Q(Question/質問): 意見を否定する前に「その結論に至った背景には、何が見えているのか?(事実質問)」や「その懸念を抱くとき、どんな想いがあるのか?(感情質問)」を問い、相手の世界を深く掘り下げます。

 

S(Summary/要約): 相手の言葉を自分のフィルターを通さず、「つまり、あなたは〇〇を大切にしており、今の状況に〇〇という危機感を持っているのですね」と丁寧に鏡のように返します。

 

「話せばわかる」という幻想を捨て、まずはこの2つの技術を徹底する。相手を論破するのではなく、徹底して「聴き、返す」。私の経験上、この一見遠回りに見えるプロセスこそが、対立の熱量を「新しい価値を共創するためのエネルギー」へと劇的に変換させる唯一かつ最短の技術なのです。

4.「質の高い選択」を継続するための現実的な課題

ここまで、組織風土を塗り替えるための「選択の質」の極意をお伝えしてきました。しかし、日々の激務の中で、3.5万回とはいわずとも、日々数多くの選択にこれほどの知力を注ぐのは、現実問題として至難の業です。

次回は、この「質の高い選択」を無理なく、かつ最も効果的に組織へ浸透させるための、実践的な「絞り込み」の戦略についてお話しします。

第3回コラムから:【実践への問いかけ】

「混沌(カオス)」を恐れず、象の全体像を見ようとしていますか?意見がぶつかり、場が荒れることを恐れて、中途半端な妥協で終わらせていないでしょうか。混沌は、進化の前兆です。

「相手の目には、どんな『象の姿』が映っているのか。それを聴き出す準備はできているか?」

QS手法は、質問と要約の2つの技術だけで、その混沌を突破するための実践的な武器です。

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