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【第2回】論破の限界を超えて~進化を促す「ABC思考」の導入「正しいはずの選択が、なぜ対立を生み、停滞を招くのか。」

1. ビジネス現場

1.「本来あるべき姿」への選択が招く、構造的な摩擦

前号では、進化する組織にするためには、「現状の課題を放置せず、本来こうあるべきだという姿に向けて選択を変えていくこと」が重要だとお伝えしました。

しかし、いざ現場でその選択を実行しようとすれば、必ずといっていいほど深刻な摩擦が生じます。この対立は、誰かが「悪い」から起きるのではなく、組織の構造上、避けられないものです。

 

なぜなら、同じ事象を見ていても、立場によって「見えている世界」が全く異なるからです。現場で汗をかく者に見える「致命的な欠陥」も、経営的な数字を見る者には「許容範囲内のコスト」に見えるかもしれません。それぞれが自分の見えている世界における「最善」を選択しようとする結果、組織内には複数の「正義」が衝突するカオスが生まれます。勇気を持って踏み出した一歩が、皮肉にも組織の中に激しい対立を生んでしまう——。変革を志すリーダーの多くが、まずこの「対立の壁」にぶつかり、立ちすくんでしまいます。

2.「AかBか」という二者択一の罠と、その代償

対立が起きたとき、多くの組織は「A案(現状維持・保守)」か「B案(変革・推進)」か、どちらが正しいかを決める議論を始めます。しかし、ここに変革を止める最大の罠があります。一方がロジックや立場肩書の力で相手を論破し、「A or B」に決着をつけたとしても、それは真の解決ではありません。論破された側は「自分の正義が否定された」と感じ、表面上は従っても心の中では納得しない「面従腹背」の状態になります。現状を変えていようと正論や力で勝てば勝つほど、皮肉なことに、組織には冷笑的な空気が流れ、事なかれ主義が蔓延し、自律的な風土は内側から壊れていくのです。

3.矛盾を乗り越え、第3の選択肢「C」を創る

この不毛な勝ち負けを超え、進化する組織風土を築くために必要なのが「ABC思考」です。

実は、私たちの社名である「DAIALEC(ダイアレック)」は、この思考の基盤である弁証法(Dialectic)を語源としています。弁証法とは、「あらゆる事実を事実として受け入れ、その間にある葛藤を乗り越えて進化すること」。自分の意見(A)と相手の意見(B)を否定し合うのではなく、両者の間にある矛盾や葛藤を「さらなる進化の材料」として歓迎する考え方です。この哲学こそが組織を進化させる一番の鍵だと信じているからこそ、私たちはその名を社名に冠しました。

 

具体的には、AやBのメリット・懸念などをすべてテーブルの上に乗せ、一段上の視点から「それらの矛盾や葛藤を同時に解決できる道はないか?」と問いかけます。例えば「スピード」と「品質」が対立したとき、どちらかを削るのではなく、「工程そのものを再定義する」というC案を共創する。この「自分たちの選択だ」と全員が確信できる「C」を導き出したとき、組織は初めて過去の呪縛から解放されます。

4.葛藤を力に変えるための知的な粘り強さ

もちろん、この「C」を生み出すプロセスは、単純な多数決や独断よりも遥かに知的負荷がかかります。異なる世界を見ている者同士が、どうすれば互いの視点を認め、建設的な対話ができるのでしょうか。次回は、対立の渦中で「C」を導き出すために不可欠な、バラバラの視点を統合して「最善」へと導くための具体的な対話の技術をお伝えします。

第2回コラムから:【実践への問いかけ】

その議論は、誰かを「負かして」終わっていませんか?正論で相手を追い詰め、勝敗を決めた瞬間に、新しい答え(C案)の芽は摘まれてしまいます。そしてなにより、その状況をみた組織風土はより硬直的へと変わってしまいます。

「反対意見の中に隠れている、相手が守ろうとしている『正義』は何だろうか?」

相手を敵ではなく「共創のパートナー」と捉え直したとき、これまでにない最善の選択が見えてくるはずです。

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